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心不全とは?原因、前兆、予防について解説

心不全とは

こんにちは!

cortisパーソナルトレーニングジムです。

 

日本の死因の第2位は心疾患であり、心疾患の中でも「心不全」が最も高い割合を占めています。日本の2020年の心不全患者数は120万人と推定されており、罹患率は高齢になるほど高くなると言われています。

「心不全」という言葉はよく聞いたことがあるかもしれませんが、

心不全とはどういうものなのでしょうか。

 

今回は、心不全とは何か、心不全の原因、具体的な前兆(症状)や予防法について解説していきます。


 【目次】

1.   心臓の働きについて

2.   心不全とは?

3.   心不全が起こる原因は?

4.   心不全の前兆は?

5.   心不全を予防することはできる?

 

6.   まとめ

心臓の働きについて

まず、心不全についてお話する前に、心臓のしくみについて簡単に解説します。

心臓は、全身の筋肉や臓器に血液を送るポンプの役割をしています。

心臓は、大きく分けて左右二つのポンプ機能が備わっています。

 

全身を通って、戻ってきた血液を受け取り、肺に送りだすのが右心系のポンプ、

肺から戻ってきた血液を全身に送り出すのが左心系のポンプです。

血液は、

右心系→肺→左心系→全身→右心系

という風に流れています。

心不全とは

心不全という名前は病名ではなく、心臓のポンプ機能が弱まってしまい、十分な血液をからだに送りだすことができなくなった状態のことをさします。

心不全は、心筋梗塞など急に症状が生じる急性心不全と、徐々に心臓の機能が悪化していく慢性心不全があります。

急性心不全では、急激に心臓の働きが悪くなるため、突然の呼吸困難、動悸、急な血圧低下でショック状態に陥り、命を失う危険性もあります。

 

慢性心不全は、心臓に負荷がかかり続け、少しずつ症状が進行していくため、初期には自覚症状がないことも多いと言われています。

心不全が起こる原因とは

心不全の要因となる代表的な病気として以下のものがあげられます

 

 

また、生活習慣の乱れも心不全の要因としてあげられます。

 

さらに、過労、ストレスなども心臓に負担が増えてしまい、心不全の要因となることがあります。

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心不全の前兆は?

右心系のポンプ機能の低下を右心不全、

左心系のポンプ機能の低下を左心不全、

といいます。

右心不全は、右心室から肺に血液を送り出す力が弱くなることで生じます。肺に送れなくなった血液が右心系に滞り、交通渋滞のようになるため、全身から心臓に戻る血液も滞ってしまいます。その結果、いくつかの症状が生じてしまいます。

左心不全は、左心室から大動脈に血液を十分に送り出せないことで生じます。大動脈から全身の臓器に血液が行き渡らないこと、また肺から心臓への血液の流れが滞ることで症状が生じます。

右、左、それぞれのポンプの機能低下によって、生じる症状は異なってきます。

また、右心不全や左心不全のように、右と左で単独で症状が起きることはありますが、その両方に症状が起きることも少なくありません。両方の症状が生じることを両心不全といいます。

 

 

右心不全・左心不全の初期の症状として代表的なものに、それぞれ以下の症状があげられます。

右心不全

·       手足が冷たい

心臓の機能が低下し、血液の流れが悪くなることで、末梢まで血液が行き届きにくくなり、手足が冷たくなってしまいます。

 

·       足のむくみ

心臓の機能が低下し、血液の流れが悪くなると、体全体に水分が溜まりやすくなります。

重力の関係から、その水分は下半身に移動するため、足にむくみがみられます。

心不全が原因で起こるむくみは、すねや足の甲を指で押さえつけたときに、へこんだままで圧痕が残るという特徴があります。

 

·       急激な体重増加

上記で、体全体の水分が溜まりやすくなると書きましたが、この水分の量だけ、体重が増えるのです。“急激な”増加の目安は、「1週間に2㎏以上の増加」とされています。

 

·       食欲低下

 

むくみは、実は足だけではなく体の各部分で生じます。腸管がむくんで、腸の動きが悪くなることで、食欲不振や吐き気などの症状につながります。

左心不全

·       横になると咳が出る、起き上がると呼吸が楽になる

 

人は立っている時よりも横になった方が心臓に血液が集まります。心臓に集まった血液は、再び心臓→肺→全身に送り出さなければなりませんが、心臓の機能が弱っているとうまく送り出すことができず、血液が肺の中に溜まってしまいます。肺それによって、咳が誘発されます。

 

·       息切れ

 

肺に水がたまることで、肺に酸素を取り込みにくくなり、階段や坂道を上るときに息切れが生じたりします。

 

 

·       夜間に尿量が増える

 

尿は腎臓で作られていますが、心不全の場合、日中の活動期間に血液を腎臓以外の組織に流しているため、腎臓に送られる血液が少なくなり、尿があまり作られません。しかし、夜になると、全体的な活動が減ります。そこでやっと血液が腎臓に回ってきて尿を作ることができるため、尿量が増えるのです。

 

 

·       疲労感、倦怠感がある

 

心臓から各器官に十分に血液を送り出せないことで、疲れやすさ、だるさといった症状がでてきます。

 

 

一見、心臓とは関係のないような症状もありますが、こういった症状も心不全の代表的な症状となるので、見逃さないようにしましょう。

心不全を予防することはできる?

 心不全にならないために一番大切なことは、日ごろの生活習慣を見直すことです。

 健康には、よく運動、食事、睡眠が大事といわれますが、

 心不全の予防にはこの3つがとても重要になってきます。

 

·       運動

運動不足になると、筋肉量が減り、基礎代謝が落ち、その結果太りやすくなります。内臓脂肪がつくと血液の循環が悪くなり、心疾患のリスクを高めてしまいます。心不全にならないために大事なポイントは「毎日運動をする」ことです。

運動を毎日続けることで心不全の発症リスクは46%低下することが研究で明らかになっています。

 

 

息が少し弾む、汗をかく程度の有酸素運動を130分~60分、週3回以上行いましょう。

運動の内容としては、ウォーキング、自転車こぎ、水中歩行などがあげられます。

 

筋トレであれば、週3060分行うことをおすすめされています。

 

マラソンなど激しい運動ではなく、手軽に取り組める軽い運動でも十分に効果が得られるため、自分がストレスなく行える運動を続けてみましょう。

 

 

·       食事

食事は、主食・副菜・主菜をバランスよく食べるようにこころがけましょう。

 

野菜、果物などのミネラル、食物繊維などの摂取ももちろん大事ですが、

 

心不全予防としては特に塩分に気を付ける必要があります。

 

塩分には、ナトリウムとミネラルが含まれており、ナトリウムは体内の水分調整を行う役割があります。ナトリウムは血液中で一定の濃度に保たれているため、塩分を多く摂りナトリウム量が増えると、ナトリウム濃度を下げるために水分量を増やそうとします。

私たちが、塩気のあるものを食べると水分を取りたくなるのもその仕組みが原因となっています。

血液中の水分量が増える、つまり体内で循環する血液の量が増えるので、その分心臓に負荷がかかります。負荷がかかり続けた結果、心臓の機能が弱ってしまうのです。

 

では、具体的にどれぐらいの塩分をとるのがいいのでしょうか。

適切な塩分量は一日あたり7g以下となります。日本人は14g以上摂取している人が多いといわれています。

濃い味付けになれていると、減塩をするのが難しくなってきます。

食の楽しみを失わないように、おいしさを維持しつつ、減塩できるよう工夫することも大切です。

 

o   しょうゆ、みそなどの調味料を減塩のものに変える

o   漬物、汁物の量に気を付ける

o   外食の回数を減らす

o   塩分のかわりにレモンやゆず、酢などを使う

·       睡眠

 

 

米国の研究によると、心疾患リスクが最も低いのは睡眠時間が68時間の人だとされています。46時間睡眠の人は、68時間の人より心疾患のリスクが2倍高まるといわれています。また、9時間睡眠など長時間の睡眠も心疾患発症リスクが1.1倍上昇します。短すぎず、長すぎない睡眠を確保することが大切になってきます。

まとめ

心不全は完治することが困難な病気であり、一度なってしまうと一生付き合っていかなければなりません。

心不全を予防し、将来健康な生活を送るために、

 

今回紹介した予防策を少しずつ自分のできる範囲で実践してみてくださいね。

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