超加工食品とダイエットの関係|減らすと痩せやすいのか研究結果でわかりやすく解説

健康コラム / 食事戦略

超加工食品を減らすと痩せやすい?最新RCTからわかるダイエットへの影響と減らし方

結論から言うと、超加工食品を減らすことは、減量を進めやすくする可能性があります。ただし、「超加工食品を完全にやめれば必ず痩せる」という単純な話ではありません。2025年のNature Medicineのランダム化比較試験では、最小限加工食品中心の食事のほうが、超加工食品中心の食事より体重減少が大きい結果でした。一方で、超加工食品側の食事でも体重は減っており、重要なのはゼロにすることよりも、毎日の食事の主役を何にするかです。この記事では、研究結果の読み方、日本で身近な食品の見分け方、忙しい人でも続けやすい置き換え方まで、実践につながる形で整理します。

CONCLUSION

超加工食品を減らすと、同じように「健康的な食事」を意識していても、体重や体脂肪が落ちやすくなる可能性があります。

WHY

理由として考えられるのは、エネルギー密度の高さ、食べる速さ、満腹感の弱さ、つい食べ続けやすい設計などです。

ACTION

やるべきことは、菓子パン・加糖飲料・スナック・加工惣菜を一気にゼロにすることではなく、朝昼晩のどこか1食から「素材に近い食品」を増やすことです。

目次

この記事でわかること

  • 超加工食品を減らすと痩せやすいといえるのか
  • Nature MedicineのRCTは何を示し、何を示していないのか
  • なぜ超加工食品が食べ過ぎにつながりやすいのか
  • 日本の生活で無理なく減らす具体策
  • 完全禁止にせず続けるための考え方

結論|超加工食品を減らすと痩せやすい可能性はある

研究から言えること

まず押さえたいのは、今回の話は単なる印象論ではなく、ランダム化比較試験の結果に基づいているということです。2025年のNature Medicineの試験では、イングランドの過体重・肥満の成人55人を対象に、最小限加工食品中心の食事と超加工食品中心の食事を、それぞれ8週間ずつ実施しました。両方とも英国の食事ガイドラインに沿うよう設計されていましたが、8週間の体重変化は最小限加工食品群が-2.06%、超加工食品群が-1.05%で、前者のほうが有意に大きい減量になりました。

この結果から言えるのは、ダイエットで見るべきポイントは「糖質」「脂質」「カロリー」だけではないということです。食品の加工度そのものが、食べやすさや満腹感、総摂取エネルギーに影響し、結果として減量効率に差をつくる可能性があります。

研究だけでは言い切れないこと

ただし、この研究だけで「超加工食品は絶対悪」と断定するのは行き過ぎです。実際、超加工食品側の食事でも体重は減っています。つまり、超加工食品を含んでいても、食事全体の質が改善されれば減量は可能です。今回の論文も、“超加工食品を含む食事でも、ガイドラインに沿えば一定の改善は起こるが、最小限加工食品のほうがより有利だった”という読み方が妥当です。

「超加工食品を食べたら太る」ではなく、「超加工食品が多い食事は、同じように健康を意識していても、食べ過ぎやすく、減量の効率を落としやすい」と理解すると実践しやすくなります。

超加工食品とは何か

NOVA分類での考え方

超加工食品は、一般的にNOVA分類で「工業的に高度に加工された食品」と整理されます。原材料そのものというより、抽出された成分、添加物、香料、甘味料、乳化剤などを組み合わせて作られていることが多く、家庭の台所では再現しにくい形になっているのが特徴です。

ただし、ここで誤解しやすいのは、「加工されたものは全部ダメ」という話ではないことです。豆腐、納豆、ヨーグルト、冷凍野菜のように、加工されていても食生活を支える便利な食品はたくさんあります。問題になりやすいのは、食べやすく、やわらかく、味が濃く、つい量が増えやすい食品が日常の主役になっている状態です。

日本で身近な超加工食品の例

日本で日常的に増えやすいのは、次のような食品です。

  • 菓子パン、甘いシリアル、栄養調整バー
  • 加糖カフェ飲料、清涼飲料水、エナジードリンク
  • スナック菓子、クッキー、チョコ菓子
  • カップ麺、即席麺、加工度の高い冷凍パスタ
  • ハム、ソーセージ、ナゲット、加工肉中心の惣菜
  • 濃い味つけのレトルト食品や ready-to-eat の惣菜

もちろん、これらを一度食べたから太るわけではありません。問題は頻度です。朝食、間食、昼食、夜食まで、毎日の複数回にまたがって入り込んでいると、気づかないうちに減量のブレーキになりやすくなります。

Nature MedicineのRCTを3分で整理

対象者と試験デザイン

この研究は、イングランドの成人55人を対象にした2×2クロスオーバーRCTです。参加者はBMI25以上40未満で、もともと超加工食品からの摂取エネルギー比率が高い人たちでした。28人は最小限加工食品食から、27人は超加工食品食から開始し、各8週間のあと通常食に戻る期間を挟んで、もう一方の食事に切り替えています。

ここが重要なのは、入院管理下ではなく、日常生活の中で実施された点です。食事は自宅に届けられ、参加者は「食べる量を我慢するように」とは言われていませんでした。つまり、かなり現実的な生活条件での比較だったといえます。

何を比較した研究なのか

「超加工食品 vs. 最小限加工食品」というと、ジャンクフードとヘルシー食の単純比較に見えるかもしれませんが、実際はもっと厳密です。両方の食事は英国のEatwell Guideに沿っており、脂質、飽和脂肪、たんぱく質、炭水化物、塩分、食物繊維、果物・野菜の摂取などをなるべくそろえたうえで、加工度を変えています。

だからこそ、この論文の価値があります。栄養バランスの改善だけでなく、「加工度の違いが減量にどこまで影響するか」に一歩踏み込んでいるからです。

研究の要点を短く整理すると、次のようになります。
項目 内容
研究デザイン 2×2クロスオーバーRCT
対象者 イングランドの成人55人、BMI25以上40未満、ふだんのUPF摂取が高い人
介入期間 各食事を8週間ずつ
比較内容 英国の食事ガイドラインに沿った最小限加工食品食と超加工食品食
食べ方 自宅配送、自由摂取(ad libitum)
主要評価項目 8週間の体重変化率

研究結果|体重はどれくらい違ったのか

体重変化の差

最も大事な数字はここです。8週間の体重変化は、最小限加工食品食で-2.06%、超加工食品食で-1.05%、差は-1.01ポイントでした。体重90kg前後の人なら、ざっくり1kg近い差に相当します。減量幅だけを見ると小さく感じるかもしれませんが、「食べる量を強く制限しない」「両方とも健康的に設計された食事」という条件の中で出た差としては、実務上かなり意味があります。

しかも、論文では最小限加工食品食のほうが脂肪量の減少も大きかったと示されています。体重が同じだけ減っても、体脂肪が落ちるのか、水分や筋肉が多く落ちるのかで意味は変わります。その点でも、今回の結果はダイエット実践に価値があります。

体脂肪や血液データはどうだったか

一方で、ここは冷静に読む必要があります。最小限加工食品食のほうが体重・BMI・脂肪量の減少では有利でしたが、血液データのすべてで圧勝したわけではありません。論文では、中性脂肪は最小限加工食品食でより改善した一方、空腹時血糖やLDLコレステロールは超加工食品食で改善が見られた項目もありました。

この点は大切です。読者には「超加工食品を減らす価値は高いが、健康評価は体重だけで決まらない」「食品の加工度だけでなく、食事全体の質も見るべき」というメッセージに落として伝えたほうが信頼されます。

実践上の読み方
体重を落としたい人にとっては、最小限加工食品中心の食事が有利な可能性が高いです。ですが、「超加工食品を食べた日は失敗」ではありません。日単位で自分を責めるより、週単位で主役の比率を変えていく発想のほうが続きます。

なぜ超加工食品は食べ過ぎにつながりやすいのか

エネルギー密度の高さ

食べ過ぎを起こしやすい大きな理由の一つが、エネルギー密度です。エネルギー密度とは、食品1gあたりにどれくらいカロリーがあるかという考え方です。超加工食品は、少ない重さで高カロリーになりやすく、見た目の量が少なくても、摂取エネルギーが積み上がりやすい傾向があります。

たとえば、菓子パン、スナック菓子、濃厚な焼き菓子、揚げ物中心の惣菜は、満腹感のわりにカロリーが高くなりがちです。逆に、じゃがいも、オートミール、果物、豆類、具だくさんの汁物、無糖ヨーグルトなどは、比較的かさがあり、満腹感を作りやすい選択肢です。

食べる速さと満腹感

2019年のHallらのRCTでは、超加工食品食で摂取エネルギーが約508kcal/日多くなり、食事のスピードも有意に速くなっていました。やわらかい、口どけがいい、噛む回数が少なくて済む食品は、満腹のシグナルが追いつく前に食べ終わりやすいのです。

これは、日本の食生活にもそのまま当てはまります。飲むように食べられる菓子パン、片手で終わるバー類、サクサク進むスナック、つるっと食べられる麺類ばかりになると、食事の「終わりどころ」が見えにくくなります。

cravingsと続けやすさ

今回のNature Medicineの論文では、最小限加工食品食のほうが食欲や cravings の面でも有利な方向が示されました。つまり、ただ我慢するのではなく、そもそも“もっと食べたい”を起こしにくい食事に寄せることが、長期的な減量では重要です。

食欲のコントロールに悩んでいる方は、ダイエット中の食欲を抑える10の方法も合わせて読むと、今回の内容が実生活に落とし込みやすくなります。

ダイエット中に見直したい超加工食品

飲み物

最初に見直しやすいのは飲み物です。加糖カフェラテ、ミルクティー、ジュース、エナジードリンク、加糖ヨーグルト飲料は、飲んだ感覚のわりにエネルギーが入りやすく、満腹感も弱くなりやすいです。

まずは、水、お茶、無糖炭酸水、ブラックコーヒー、無糖カフェラテへ寄せるだけでも、かなり差が出ます。甘い飲み物をゼロにできない方は、毎日2本飲んでいたものを1本に減らすだけでも前進です。

主食・間食

菓子パン、甘いシリアル、クッキー、スナック菓子が“日常の主食”や“定番の間食”になっていると、減量は難しくなります。置き換え候補としては、オートミール、プレーンヨーグルト、果物、ゆで卵、さつまいも、ナッツ少量、枝豆、チーズ、具だくさんおにぎりなどが現実的です。

血糖値の乱高下と食欲の関係が気になる方は、GI値とダイエットの関係も参考になります。

惣菜・外食・コンビニ

忙しい人ほど、超加工食品をゼロにするのは現実的ではありません。大切なのは「コンビニをやめる」ではなく「コンビニでの勝ちパターンを作る」ことです。サラダチキンだけで済ませるのではなく、主食・たんぱく質・野菜・汁物の形に近づけることがポイントです。

忙しい日の選び方は、コンビニランチで美肌を守る方法の記事も相性が良いです。美容寄りの記事ですが、実際には「加工度を下げながら満足感を作る」という意味で、ダイエットにも応用できます。

忙しい人向けの置き換え例をまとめると、次のようになります。
見直したい食品 よくある例 置き換えの考え方
飲み物 加糖ラテ、ジュース、エナジードリンク 水、お茶、無糖炭酸水、無糖コーヒーへ
朝食 菓子パン1個、甘いシリアルだけ おにぎり+卵、オートミール+ヨーグルト+果物へ
間食 スナック菓子、クッキー、チョコ菓子 果物、ナッツ少量、ゆで卵、無糖ヨーグルトへ
昼食 カップ麺、惣菜パンだけ おにぎり+たんぱく質食品+サラダ+汁物へ
夕食 揚げ物惣菜+白米だけ 焼き魚、豆腐、鶏肉、野菜、汁物を足す

今日からできる減らし方

朝食の置き換え

朝は最も崩れやすい時間帯です。時間がないと、菓子パン、甘いカフェ飲料、シリアルバーだけで済ませやすくなります。ここを変えるだけでも1日の食欲が安定しやすくなります。

01

パンだけをやめる

菓子パン1個で終わらせず、卵、ヨーグルト、チーズ、ツナなど、たんぱく質源を足します。

02

飲み物の糖分を減らす

朝の甘いカフェ飲料を無糖へ寄せるだけでも、余分なエネルギーを減らしやすくなります。

03

噛む食品を入れる

やわらかく飲み込めるものばかりにせず、おにぎり、果物、オートミール、ゆで卵など“噛む要素”を残します。

昼食の置き換え

昼食は仕事や移動で時間が削られやすく、カップ麺や惣菜パンで終わりやすい場面です。ここでは完璧を目指さず、主食・たんぱく質・野菜・汁物の4点セットに近づけることを意識してください。

お腹まわりの脂肪が気になる方は、お腹の脂肪を落とす方法も一緒に読むと、食事と生活習慣のつながりが見えやすくなります。

夕食と間食の置き換え

夜に気をつけたいのは、「疲れているから、早く食べられるものだけで済ませる」流れです。揚げ物中心の惣菜、丼だけ、麺だけで終わると、食後の満足感が長く続かず、結局あとで甘いものを足しやすくなります。

夕食では、汁物や野菜の副菜を先に入れる、たんぱく質源を確保する、間食を“別腹”ではなく食事の設計ミスとして見直す、の3つが有効です。運動も組み合わせたい方は、筋トレとアンチエイジングも参考になります。

おすすめの始め方
まずは「毎日必ず食べている超加工食品」を1つ見つけてください。たとえば、朝の菓子パン、昼の加糖ラテ、夜のスナック菓子です。その1つだけを、より素材に近いものへ変えるところから始めると、失敗しにくくなります。

超加工食品を減らすときの注意点

完全禁止にしない

超加工食品を悪者にしすぎると、続かなくなります。仕事、家事、育児、通勤がある中で、すべて手作りにするのは現実的ではありません。むしろ、極端に禁止した反動で、週末や夜にまとめて食べすぎるほうが問題です。

ダイエットのコツは、0か100かではなく、日常の7割を整えることです。残りの3割に便利な食品が入っても、全体の流れが整っていれば十分前進できます。

忙しい日は“よりまし”を選ぶ

理想的な食事が無理な日は必ずあります。そのときに大事なのは、「できないからもういいや」と投げないことです。カップ麺だけより、カップ麺+ゆで卵+サラダ。菓子パンだけより、おにぎり+ヨーグルト。こうした“よりまし”の積み重ねが、体重の流れを変えていきます。

体調や持病がある人は個別調整が必要

糖尿病、脂質異常症、腎機能の問題、胃腸症状、摂食障害の既往などがある方は、加工度だけを軸に食事を決めるのではなく、病状や薬との兼ね合いも含めて考える必要があります。研究結果はあくまで集団平均であり、あなた個人にそのまま当てはまるとは限りません。

こんな人は食事だけで抱え込まない

空腹感が強い

超加工食品を減らしたいのに、いつも空腹が強くて続かない方は、単に意志が弱いのではなく、食事設計そのものに問題があることが多いです。たんぱく質、食物繊維、食事回数、睡眠、ストレス、運動量まで含めて見直す必要があります。

自己流で続かない

「いい記事を読んでも3日で終わる」「忙しくなると元に戻る」という方は、知識不足よりも、習慣化の仕組み不足の可能性が高いです。自分の生活に合わせて、何をどこまで変えるかを一緒に整理したほうが早く進むケースは少なくありません。

よくある質問

それだけで全員が痩せるとは言えません。ただ、超加工食品が多い食事は食べ過ぎにつながりやすく、減量効率を落とす可能性があります。今回のRCTでも、最小限加工食品中心の食事のほうが体重減少は大きくなっていました。

研究上は、栄養バランスを近づけた条件でも差が出ています。背景には、エネルギー密度、食べる速さ、満腹感、食欲のコントロールしやすさなどが関わっていると考えられます。

まずは飲み物と主食からです。加糖飲料を無糖へ、菓子パンや惣菜パンだけの食事を、おにぎり+たんぱく質源+サラダや汁物に変えるだけでも、満腹感と総摂取エネルギーは変わりやすくなります。

全部を避ける必要はありません。大切なのは、成分表示、食べる頻度、食事全体の中での位置づけです。便利な食品を補助として使うのは合理的ですが、それが主役になりすぎると食事の満足感やバランスが崩れやすくなります。

意味はあります。むしろ、完全排除を目指して挫折するより、毎日よく食べるものを1つずつ置き換えるほうが現実的です。減量では、継続できる改善のほうが短期的な気合より強いです。

一律では考えないほうが安全です。糖尿病、腎疾患、消化器症状、服薬状況などによって優先順位が変わるため、必要に応じて医師や管理栄養士、運動指導者と連携しながら調整してください。

まとめ|ゼロにするより主役を入れ替える

超加工食品を減らすと、減量を進めやすくなる可能性は十分あります。今回のNature MedicineのRCTでも、最小限加工食品中心の食事のほうが、体重と体脂肪の面で有利でした。

ただし、現実の生活では「全部やめる」よりも「何を主役にするか」を変えるほうが大切です。菓子パンを毎日食べているなら朝食から。甘い飲み物が多いなら飲み物から。惣菜や外食が多いなら、主食・たんぱく質・野菜・汁物の形に近づけるところから始めてください。

ダイエットは、極端な制限より、食べ過ぎが起こりにくい食事を作れるかどうかで結果が変わります。超加工食品をゼロにすることよりも、素材に近い食品が自然に増える日常を目指していきましょう。

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EDITOR’S NOTE

この記事について

この記事は、研究論文の数値だけを並べるのではなく、日常の食事選びにどう落とし込むかを重視して、cortisパーソナルジム編集方針に基づいて作成しています。健康情報は個人差が大きいため、一般向けの整理としてご活用ください。

参考文献

本記事は一般的な健康情報の整理を目的としたもので、医療行為や個別診断の代替ではありません。持病がある方、治療中の方、摂食に不安のある方は、医師などの専門家と相談しながら調整してください。

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