「脂質は太る原因」として極端に制限するダイエットがありますが、脂質はトレーニングと健康において欠かせない役割を持っています。科学的に解説します。
目次
脂質の種類と特性
脂質(lipid)の主な種類:①中性脂肪(トリグリセリド):エネルギー貯蔵の主体。体脂肪として蓄えられる②リン脂質:細胞膜の主成分③コレステロール:ホルモン・胆汁酸・ビタミンDの前駆体④脂肪酸:飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ6・オメガ9)に分類。
脂質とホルモンの関係
ステロイドホルモン(テストステロン・エストロゲン・コルチゾール等)は全てコレステロールを材料として合成される。脂質を極端に制限する(総エネルギーの15%以下)→コレステロール不足→テストステロン分泌低下→筋肉合成・性機能に悪影響。研究では、低脂質食(15〜25% vs 40%脂質食)でテストステロンレベルが有意に低下することが示されている。推奨:1日の総エネルギーの25〜35%は脂質から摂取する。
オメガ3脂肪酸とトレーニング
DHA・EPAの効果
- 炎症抑制:運動後の炎症・筋肉痛(DOMS)を軽減する効果がある
- 筋タンパク質合成促進:mTOR経路の活性化に寄与するという報告あり
- 心血管系への保護効果:有酸素能力の基盤となる心臓機能をサポート
- 摂取源:青魚(サバ・サーモン・イワシ)・亜麻仁油・チアシード・魚油サプリメント
トレーニング中の脂肪燃焼
低〜中強度(Zone 2レベル)の有酸素運動→脂肪がメインのエネルギー源として使われる。高強度運動→グリコーゲン(糖)がメインになる。誤解:「低強度でないと脂肪が燃えない」→カロリー収支の観点では強度に関わらず1日の総消費カロリーが大切。脂肪燃焼のベースを高めるには Zone 2トレーニングの習慣化が最も効果的。
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