「昨日より体重が1kg増えた」——これは脂肪が増えたのでしょうか?体重計の変動の科学を解説します。
体重は何を測っているのか:変動の内訳
体重計が示す数値は「全身の重さ」であり、内訳は以下の通りです:水分(体重の約60%):最も大きな変動要因。ナトリウム摂取増加→水分保持(1gのNaが約1Lの水を保持)。暑い日・運動後→発汗で減少。ホルモン変化(月経前)→水分貯留。これだけで1〜2kgの変動が1日の中で起きます。グリコーゲン(肝臓・筋肉):1gのグリコーゲンは約3〜4gの水を伴って蓄えられる。高炭水化物食の翌日→グリコーゲン充填→体重増加(800〜1,500gのグリコーゲン+水)。低炭水化物食・運動後→グリコーゲン枯渇→体重急減(これが「ケト食で最初に体重が落ちる」理由)。消化管の内容物:食事・飲料の重さがそのまま体重に反映。食前と食後で1〜2kgの差が普通。消化管内容物(排便前後):0.5〜1.5kgの差。脂肪(本当に変化した体脂肪):1kgの脂肪=約7,700kcalのカロリー余剰が必要。1日で1kgの「純粋な脂肪増加」は理論上不可能(70kg人で毎日約7,700kcal過剰摂取が必要)。
体重の日内変動・日間変動の実態
- 1日の中の変動:起床時(最小)→就寝前(最大)で1〜3kgの変動が正常。最も「実態に近い」のは起床後・排尿後・食前の測定
- 週単位の変動:同じカロリーを摂取していても週ごとに0.5〜2kgの変動は普通。「ダイエットをしているのに体重が増えた」→ほとんどの場合は水分・グリコーゲン・消化管内容物の変動
- 筋トレ後の体重増加:筋トレ→微細損傷と炎症→筋肉への水分流入(浮腫)→体重一時的増加。1週間の筋トレ開始者が「体重増えた」と言う理由の多く
体重計より重要な指標:体組成の管理
筋肉1kgは脂肪1kgより「小さく・重い」:体積が約4分の1(脂肪は筋肉より体積が大きい)。「体重は同じでも見た目が変わる」「体重は増えたのに引き締まった」現象の説明。推奨される測定アプローチ:同一条件での週平均体重の推移(毎朝排尿後)を見る。体重単体より体脂肪率・ウエスト周囲径の推移を優先。InBodyや皮脂厚測定など体組成測定を定期的に。「昨日より体重が増えた」は情報として意味が薄い。「4週間のトレンドで増えているか減っているか」を見ることが科学的に正しい体重管理です。
保土ヶ谷・和田町のcortisでは、体組成測定に基づく科学的なトレーニング・栄養プログラムを提供しています。
📞 お問い合わせ:070-8598-3886|💬 LINEで相談する
