※本記事は、サウナ&スパ健康アドバイザーの資格を有し、『サウナで健康づくりするための本』の著者である日原裕太(パーソナルトレーナー/cortis代表)が執筆しました。
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最近、冷えやむくみがひどいのですが、なにか良い方法ないですかね?

それはもしかすると血液の巡りが悪くなっているかもしれません。その場合、サウナに入ることで血流改善が期待できます。

サウナに入ると血流改善効果があるのですか?

その通りです!ただし、サウナは正しい知識が必要なので詳しく解説していきますね!
この記事で分かること
- サウナで血流改善する仕組みと健康効果
- 血流改善するためのサウナの入り方
- サウナに入る際の注意点
サウナで血流改善を目指す理由と仕組み


サウナに入ると、全身がじんわり温まり、皮膚の下にある血管が広がります。これが「血管拡張」と呼ばれる反応で、血液の流れがスムーズになり、手足の先まで酸素や栄養が行き渡ります。
血流が良くなると体がポカポカし、筋肉の緊張もほぐれやすくなります。また、発汗によって余分な水分や老廃物が排出され、むくみやだるさも軽くなるのです。日常生活では冷えやストレスによって血流が滞りがちですが、サウナは短時間で血流改善できる手段のひとつです。

特にデスクワークや運動不足の人にとっては、固まった体をほぐし、血行促進を実感できる場になります。
なぜサウナが血管拡張と血行促進につながるのか
サウナ室の高温環境では、体温が上がることで自律神経のうち「副交感神経」が活発になり、血管が自然に広がります。血管が広がると血液の通り道が広くなり、流れがスムーズになります。これが血行促進の大きな理由です。
さらに、温まった血液は心臓から全身へと効率よく運ばれるため、筋肉や内臓への酸素供給が増え、疲労回復や体の軽さを感じやすくなります。
この反応は数分でも起こるため、短時間でも変化を感じられる方が多いです。
サウナによる血流改善の即効性とそのメカニズム
サウナの効果は、入ってから数分で現れることがあります。
体は高温にさらされ、体温を下げるために血管を広げます。すると血流量が増え、体の隅々まで温かい血液が流れます。
その結果、手足の冷えが和らぎ、肩や首のこりがほぐれていきます。
サウナ後の水風呂で急激に冷やすと、血管が一時的に収縮し、再び温まることでポンプ作用が働きます。
この温冷差が血流を強く促すポイントです。
この反応は一度の入浴でも起こるため、即効性を求める方には理想的な方法といえます。
サウナの血流改善効果で得られる健康メリット


サウナで血流改善ができると、体調全体に良い変化が広がります。
さらに、自律神経が整うことで睡眠の質も改善されやすくなります。長期的に続けることで、慢性的な肩こりや腰のだるさが軽くなる人も多いです。

これは、単なるリラクゼーションを超えて、日々の生活パフォーマンスを底上げする効果につながります。
冷え性・疲労回復への効果
冷え性の原因は、末梢血管が細くなり血液が十分に届かないことです。サウナで血管拡張を促せば、手足までしっかり温まり、冷えを解消しやすくなります。
”サウナに入ることで血管が広がり、血流が良くなるため、筋肉にたまった疲労物質(乳酸など)が速やかに体外へ排出されやすくなります。これにより、筋肉の回復が早まり、次の日もよりスムーズに動けるようになるのです。”(引用:『サウナで健康づくりするための本』より)
これにより、筋肉の回復が早まり、次の日もよりスムーズに動けるようになるのです。
また、サウナはリラックス効果が高く、ストレスからくる体の緊張を和らげます。これにより疲れの回復が早まり、翌日の体の軽さを実感できるでしょう。
睡眠の質向上やストレス軽減などの長期的健康効果
サウナ後は副交感神経が優位になり、心が落ち着きます。この状態で眠りにつくと、深い睡眠がとりやすくなります。
さらに、定期的なサウナ習慣はストレスホルモンの分泌を抑え、気分の安定にもつながります。長期的には血圧の安定や動脈硬化の予防にも役立つ可能性があります。こうした効果は一度で劇的に変わるものではありませんが、週2〜3回の利用を続けることで確実に体の変化を感じやすくなります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37270272
→サウナはさまざまな健康効果が認められている

血流改善を実感するためのサウナ入り方ステップ


サウナで血流改善を目的とする場合、自己流で入るよりも効果的な順序を知ることが重要です。温まり方や水風呂のタイミングによって、血管拡張や血行促進の度合いは大きく変わります。
特に初心者は、まず安全な温度と時間から始め、その日の体調に合わせて強度を調整することがポイントです。
初心者でも安全な温度・時間設定のポイント
サウナ初心者や体力に自信がない方は、無理をせず中温サウナから始めるのがおすすめです。
基本の入り方
- 温度:80〜90℃程度(中温)
- 時間:5〜8分(最初は短め)
- 我慢しすぎない:熱さや息苦しさを感じたらすぐ退出
- 慣れてきたら1〜2分ずつ延長して、自分に合う時間を探す
- 入室前には必ず水分補給(500ml程度)を行い、脱水予防

汗をかきやすい体質の人や、体調が万全でない日はさらに短い時間に調整しましょう。
血管拡張を高める温冷交代浴の正しい順序
サウナの温熱刺激と水風呂の冷却刺激を組み合わせると、血管の伸縮運動が活発になり、血流改善効果が高まります。
おすすめの1セット
- サウナ(8〜12分)…体をしっかり温め、血管を広げる
- 水風呂(30秒〜1分)…急冷によって血管を収縮させる
- 外気浴(5〜10分)…自然に体温を戻し、自律神経を整える
この「サウナ→水風呂→外気浴」を2〜3回繰り返すことで、ポンプ作用が強まり、血流が全身に巡りやすくなります。
5分で変化を感じるための短時間サウナ法
忙しい日や時間が取れない場合でも、短時間で血管拡張と血行促進は可能です。
時短ルーティン例
- サウナ:5分
- 水風呂:30秒
- 外気浴:2分
これを1〜2セット行うだけでも、手足の温まりや頭のスッキリ感を感じられます。仕事帰りのリフレッシュや運動前のウォームアップにも最適です。
💡 ポイント
- 「長く入るほど効果的」というわけではない
- 自分の体調や日々の疲労度に合わせて調整
- 水分と休憩をしっかり取り、安全第一で行う
サウナで血流改善を行う際の注意点と安全対策


サウナは血流改善やリラックスに効果的ですが、高温環境は体に大きな負担をかける場合があります。安全に楽しむためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 持病がある場合は事前に医師に相談
特に心疾患・高血圧・動脈硬化などの診断を受けている方は、温度や時間の目安を確認してから利用しましょう。 - 体調不良時や極度の疲労時は避ける
風邪、発熱、寝不足などの状態では無理せず休養を優先することが大切です。 - 無理に我慢しない
少しでも息苦しさやめまいを感じたら、すぐ退出して体を冷やしましょう。
高血圧・心疾患がある人のサウナ利用の注意点
高温サウナでは心拍数や血圧が変動しやすく、心臓や血管に負担がかかります。安全のためには以下を意識してください。
- 低温サウナ(60〜70℃)やミストサウナから開始
負担を減らしつつ、じっくり体を温められます。 - 短時間(3〜5分)からスタート
慣れるまでは無理をせず、徐々に延ばすようにしましょう。 - 水風呂は急に入らない
血圧の急変を防ぐため、常温のシャワーやぬるま湯で徐々に冷やします。
めまい・動悸を防ぐためのセルフチェック方法
サウナ利用中や直後は、血圧の変化によって立ちくらみや動悸が起こりやすくなります。予防のために、次の点を意識しましょう。
- 利用中の体調サインを見逃さない
息苦しさ、胸の圧迫感、脈の乱れ、ふらつきがあればすぐに休憩。 - 立ち上がる前に足を軽く動かす
血流を促し、急な血圧低下を防ぎます。 - 深呼吸をしてからゆっくり起き上がる
立ちくらみを予防できます。 - サウナ後は水分+電解質を補給
スポーツドリンクや経口補水液で脱水を防ぎましょう。

具合が悪くなる前に気づくことが重要なのですね!
このように事前準備・利用中のセルフチェック・利用後のケアをセットで行えば、サウナの血流改善効果を安心して得られます。
まとめ


サウナは短時間で血流改善を促し、冷えや肩こり、疲労感を和らげます。血管拡張や血行促進の仕組みを理解し、安全に取り入れれば、日常の体調管理に大きな効果をもたらします。
今日から無理なく続けられる方法で、体の変化を実感してみてください。
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