3-DAY RECOVERY TEMPLATE
正月太りを3日でリセットする方法|
食べすぎ翌日からの回復手順(食事・運動・入浴)
監修・解説:日原 裕太(Yuta Hihara)
cortis代表 / 心理学士 / NSCA-CPT。多数の指導実績に基づき、科学的根拠のある習慣化を設計。
📌 結論:正月太りを“3日で戻しやすくする”3原則
年末年始に増えた体重は、短期間であれば多くの場合、脂肪というより「むくみ(塩分・アルコール)」「糖質の貯蔵(グリコーゲン+水分)」「便秘(排泄待ち)」が中心です。 脂肪として定着しやすい流れを止めるために、まずは3日間だけ次の3つを優先して整えます。
- 1. 塩分とアルコールを控え、水分をこまめに摂る(目安:1.5〜2L。汗の量・体格で調整)
- 2. たんぱく質は落とさず、糖質・脂質は“ゼロ”ではなく「量と質」を半分に調整する
- 3. 毎日5〜10分の短時間運動(下半身+歩行)で代謝と循環のスイッチを入れる
※体調不良、妊娠中、服薬中、腎臓・心臓・血圧に不安がある方は、食事や入浴・運動の調整を自己判断せず、医療機関にご相談ください。
3日リセットの全体像(行動テンプレ)
| 日にち | 目的 | 食事の軸 | 運動・入浴 |
|---|---|---|---|
| Day 1 | むくみを抜く | 塩分/酒ゼロ。タンパク質+野菜。 | 5分歩く。ぬるめ入浴+早寝。 |
| Day 2 | 代謝を戻す | 糖質をいつもの半分に調整。 | 10分筋トレ。安全な温活入浴。 |
| Day 3 | 状態を固定 | 食物繊維+発酵食品で腸を整える。 | 30分ウォーキング(HIITは選択肢)。 |
体重増加の正体|脂肪・むくみ・便秘を切り分ける
「1日で2kg増えた!」と絶望する必要はありません。体脂肪1kgを増やすには一般に約7,200kcalの過剰摂取が必要とされ、数日の食べすぎで増えた数値のほとんどは「水分」です。
関連記事 朝の体重が減らないのはなぜ?原因と解決策をプロが解説特に塩分や糖質の過剰摂取は水分を強力に溜め込みます。まずはこの「不要な水」を外に出すことが最優先です。
3日リセットの基本ルール(断食は逆効果?)
焦って「何も食べない」のは代謝を落とし、次の食事での吸収率を上げるため、リバウンドの引き金になります。
💡 リセットの鉄則
- 糖質ゼロにしない:質(玄米・オートミール等)を選んで量は半分に。 関連記事 理想の体を作るPFCバランスの計算方法と食事管理のコツ
- タンパク質は死守:筋肉を落とさず代謝を保つため、毎食20g(鶏肉100g程度)を摂取。
- 5分でいいから動く(NEAT):日常生活の活動量を上げる意識を持ちましょう。 関連記事 NEAT(非運動性熱産生)とは?家事や通勤で効率よく痩せる方法
【完全版】Day1〜Day3の詳細スケジュール
【Day 1】むくみを抜く日|まず体を軽くする
初日の狙いは「徹底的な塩分カット」です。これだけで体感が劇的に変わります。
| 朝食 | ギリシャヨーグルト(無糖)+バナナ1本 |
|---|---|
| 昼食 | サラダチキン+もち麦おにぎり1個 |
| 夕食 | 豆腐とわかめのサラダ(酢・胡椒・アマニ油少々で調味) |
| 運動 | 5分スクワット。 |
| 入浴・睡眠 | 23時までに就寝し7時間睡眠。 |
【Day 2】代謝を戻す日|栄養を入れて燃やす
2日目の狙いは「代謝スイッチを入れること」。糖質を適量入れ、体を活動モードにします。
| 朝食 | オートミール(30g)+ゆで卵2個+ブロッコリー |
|---|---|
| 昼食 | 焼き魚(塩なし)+玄米100g+納豆 |
| 夕食 | 鶏むね肉の蒸し物+きのこスープ(薄味) |
| 運動 | 下半身の筋トレ10分。 |
【Day 2:入浴の注意点】
333入浴法のような“温冷刺激”はコンディション調整に有効ですが、無理に高温で行う必要はありません。目安は「息苦しさが出ない温度」「途中で中止できる強度」です。
- 湯温は高くしすぎず(体感で熱すぎない範囲)
- 3分→休憩→3分…のように区切る場合も、ふらつき・動悸が出たら即中止
- 入浴前後は必ず水分補給を行う
- 飲酒後の入浴・サウナは絶対に行わない
【Day 3】状態を固定する日|リバウンドを防ぐ
3日目の狙いは「腸内環境の改善と定着」です。
| 夕食 | 具沢山の味噌汁+冷奴(発酵食品で腸を整える) |
|---|---|
| 運動 |
基本は30分ウォーキング(速歩き)でOK。時間がなければ10〜15分でも効果的。 運動経験があり体調に問題がない人のみ、選択肢としてHIIT(短時間インターバル)を入れても構いません。 |
| ゴール | 便通が改善し、体重が増える前に近づいていること |
飲酒予定がある日の「ダメージ最小化」ルール
年末年始は“ゼロが理想”でも、現実には難しい日があります。そんな時は「被害を最小化」して翌日に戻すのが勝ちです。
🍺 ダメージ最小化の選択
- お酒:蒸留酒(ハイボール、焼酎など)を中心に、量は控えめ
- 飲み方:お酒1口→水を数口のペースで、脱水と飲みすぎを防ぐ
- つまみ:揚げ物・締めラーメンは避け、刺身、枝豆、焼き鳥(塩味控えめ)を選択
- 翌日:飲んだ翌日は Day1(むくみ抜き)に戻してやり直せばOK
※飲酒後の入浴・サウナは危険なので絶対に行いません。
戻らない原因別対策表(症状→今日からの修正)
| 症状・悩み | 主な原因 | 今日からの修正アクション |
|---|---|---|
| 体重が全く動かない | 極端な制限による代謝低下 | タンパク質を毎食20g摂る(※主食ゼロが続くと睡眠の質も低下します) |
| むくみがひどい | 塩分過多 or カリウム不足 | 塩分・酒を切り、カリウム食品を補助的に摂る |
| 食欲が止まらない | 睡眠不足によるホルモン異常 | 23時までに就寝し、7時間睡眠を確保する |
4日目以降の「太りにくい習慣」ロードマップ
- STEP1:週に1回、日曜日の夜を「リセット食(Day1準拠)」にする。
- STEP2:外食の翌日は、必ず「5分」多く歩くことをルール化する。
今日からやることチェックリスト
- アルコールは今日から3日間ストップする
- 加工食品(ハム、カップ麺等)を避ける
- 水を1日1.5〜2L、常温でこまめに飲む
- タンパク質(手のひら一杯分)を毎食欠かさない
- 寝る2時間前までに食事を終わらせる
正月太りリセットのFAQ(12問全文回答)
Q1 3日で本当に正月太りは戻りますか?
A:戻る人も多いですが、狙いは「脂肪を落とす」より状態を整えることです。
補足:短期増加の中心が水分・便秘であれば、3日で体感が変わることが多いです。脂肪が増えている場合でも、悪化を止める起点になります。
Q2 糖質は抜いたほうが早いですか?
A:基本はおすすめしません。極端なカットは反動で崩れやすいです。
補足:主食は「ゼロ」ではなく「半分」にして、たんぱく質を増やす方が成功率が上がります。続かない方法は失敗の元です。
Q3 食欲が止まらないときは?
A:まずたんぱく質不足と睡眠不足を疑ってください。
補足:ヨーグルトや卵を先に食べると落ち着きやすいです。甘い物が欲しい時は果物+ヨーグルトに置換しましょう。
Q4 便秘で体重が落ちません。
A:先に腸を整える方が近道です。
補足:海藻・発酵食品+水分+歩行をセットで。下剤頼りは習慣化しやすいので、不安な場合は医師に相談してください。
Q5 お酒の予定がある場合は?
A:難しい日は「ダメージ最小化」に切り替えればOKです。
補足:蒸留酒中心・量を控えめ・水を挟む。翌日はDay1に戻してリカバリーできれば十分です。
Q6 運動する時間が全くありません。
A:時間がない人ほど、5分だけで大丈夫です。
補足:スクワットや階段など「短時間×毎日」が強いです。週1の長時間運動よりリセットは成功しやすいです。
Q7 333入浴法で痩せますか?
A:入浴は巡りや睡眠の質を整える手段として使いましょう。
補足:無理な温冷刺激は危険な場合があります。体調に合わせ、よく眠れる状態を作るのが目的です。
Q8 サウナはリセットに効果ありますか?
A:体調に問題がなければ、睡眠の質改善に役立ちます。
補足:ただし脱水・のぼせに注意し、飲酒後は絶対に避けてください。持病がある場合は医師に要確認です。
Q9 生理前でむくみやすい時期はどうする?
A:その時期は“体重より体感”を重視してください。
補足:塩分を控え、軽い歩行と睡眠確保を優先。無理に追い込むとストレスで崩れやすくなります。
Q10 体重はいつ測るのが正しい?
A:おすすめは起床後トイレの後、同じ条件です。
補足:夜は変動しやすいので一喜一憂しないこと。3日リセット中は「便通」や「体感」も一緒に見てください。
Q11 リセット後、すぐに戻ったら?
A:失敗ではなく「整え直すタイミング」です。
補足:外食や睡眠不足でむくみは戻りやすいので、またDay1に戻してやり直せばOKです。
Q12 持病がある場合は?
A:自己判断で行わず、必ず医師に相談してください。
補足:特に腎臓・心臓・血圧に関わる方は、安全第一で進めましょう。
正月太りを放置せず、理想の体で1年をスタートしませんか?
3日リセットがうまくいかない、習慣化できない…そんな悩みはプロに相談してください。
参考文献・出典
- ・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- ・NSCAジャパン(日本ストレングス&コンディショニング協会)指導者ガイド
- ・National Institutes of Health (NIH) – Evidence on Hydration
※本記事は情報提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。体調に不安がある方は医療機関を受診してください。

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