座ってできる静音有酸素運動|騒音ゼロ・初心者OK・集合住宅でも安心な椅子トレメニュー

座ってできる静音有酸素運動|専門家が教える迷惑をかけずに痩せる習慣法
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座ってできる静音有酸素運動|専門家が教える迷惑をかけずに痩せる習慣法

マンションやアパート暮らしで、運動不足は気になるけど、下の階への騒音が心配で…。そんな悩みを抱えるあなたへ。専門家の知見に基づき、座ったままできる効果的な「静音」有酸素運動と、それを無理なく続けるための習慣化のコツを徹底解説します。

「自宅で運動したいけど、マンションだからドタバタできない」「仕事がデスクワークばかりで、気づけば1日中座りっぱなし…」。

あなたも、こんな風に感じていませんか?

健康のために運動が大切なのは分かっていても、日本の住宅事情やライフスタイルでは、思い切り体を動かすのは難しいのが現実です。特に、ジャンプしたり、足踏みしたりする有酸素運動は、騒音問題が気になって、なかなか手が出せませんよね。

この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、NSCA認定パーソナルトレーナーの日原裕太さん監修のもと、「座ったままできる静音有酸素運動」を厳選してご紹介します。

これなら、周囲に一切迷惑をかけることなく、テレビを見ながら、仕事の合間に、こっそり運動不足を解消できます。さらに、ただ運動を紹介するだけでなく、三日坊主にならずに「続ける」ための科学的なアプローチ、そして運動効果を最大化するための食事や睡眠の知識まで、深く、網羅的に掘り下げていきます。この記事を読み終える頃には、あなたは「今日から始められる」具体的なアクションプランを手にしているはずです。

なぜ「座りっぱなし」は危険信号なのか?

「座っているだけなのに、何が悪いの?」と思うかもしれません。しかし、近年の研究では、長時間座り続けることのリスクが次々と明らかになっています。これは単なる運動不足の問題ではなく、私たちの健康を静かに蝕む「現代病」とも言えるのです。

WHOガイドラインの要点 (日本語要約) 「座りすぎは心臓病・がん・2型糖尿病のリスク」と世界保健機関(WHO)も警鐘を鳴らしています。 出典: 東京都立大学 公衆衛生学分野

科学的根拠:座りすぎのリスク

厚生労働省の報告によると、座位時間が1日8時間以上の人は、3時間未満の人に比べて死亡リスクが1.4倍にもなるとされています。これは、喫煙や肥満に匹敵する健康リスクです。

出典: 厚生労働省

長時間座っていると、体の「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎの筋肉がほとんど活動しません。これにより、全身の血流が滞り、代謝が低下。結果として、以下のような様々な健康問題を引き起こす可能性が高まります。

代謝への影響:見えないところで進む生活習慣病リスク

座っている間、筋肉、特に足の大きな筋肉は活動を停止します。これにより、血中の糖を取り込む働きが鈍くなり、血糖値が上がりやすくなります。また、脂肪を燃焼させる酵素「リポタンパク質リパーゼ」の働きも90%以上低下すると言われています。これが常態化すると、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」を引き起こし、2型糖尿病や心疾患、さらには一部のがんのリスクまで高めることがわかっています。

WHOガイドライン (2020年) 座位行動(座りすぎ)は心血管疾患・2型糖尿病・一部のがんなどのリスク上昇と関連。年齢・特性にかかわらず「動く量を増やし、座る時間を減らす」ことを推奨。 出典を見る

筋骨格系への影響:腰痛・肩こりと悪姿勢のスパイラル

座った姿勢は、立っているときに比べて腰への負担が約1.4倍になると言われています。特に、猫背や足を組むといった悪い姿勢は、骨盤の歪みや背骨への過度なストレスにつながります。また、動かないことでお尻や太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)が硬くなり、股関節の柔軟性も低下。これがさらなる姿勢の悪化を招き、慢性的な腰痛や肩こり、首の痛みを引き起こす負のループに陥ってしまうのです。

  • 生活習慣病のリスク増大: 血糖値や中性脂肪のコントロールが難しくなり、糖尿病や心疾患のリスクが高まります。
  • 肥満と代謝の低下: カロリー消費が極端に少なくなり、脂肪が蓄積されやすくなります。
  • 血行不良による不調: 肩こり、腰痛、足のむくみや冷え性の原因となります。
  • 精神的な影響: 脳への血流も滞り、集中力の低下やメンタルヘルスの不調につながることもあります。

解決策は「座ったまま」の静音有酸素運動

では、どうすれば良いのでしょうか?答えはシンプルです。「座る」という行為に、運動を組み込んでしまえば良いのです。

座って行う有酸素運動には、立って行う運動にはない、素晴らしいメリットがあります。

座って行う運動 vs 立って行う運動
特徴 座って行う運動 立って行う運動
騒音 ◎ ほぼゼロ △〜× 種類による
場所 ◎ 椅子があればどこでも ○ ある程度のスペースが必要
手軽さ ◎ 「ながら」運動に最適 △ 準備や着替えが必要な場合も
体への負担 ◎ 関節に優しい ○ 膝や腰に負担がかかることも

鍵は「NEAT」にあり!

NEAT(ニート)とは、「Non-Exercise Activity Thermogenesis(非運動性活動熱産生)」の略。簡単に言うと、ジョギングや筋トレといった「特別な運動」以外で消費されるエネルギーのことです。座ったままの運動は、このNEATを劇的に増やすための最も効果的な手段の一つ。1日の総消費カロリーのうち、NEATが占める割合は人によって大きく異なり、活動的な人では基礎代謝を上回ることもあります。つまり、日常生活に細切れの運動を組み込むことが、太りにくい体を作る鍵なのです。(より詳しい解説は「非運動性熱産生(NEAT)とは?家事・通勤で消費カロリーを増やす具体策」をご覧ください。)

NEATに関する主要論文 NEATの概念は、James A. Levine博士らの研究によって確立されました。日常の小さな活動が肥満予防に重要であることを示唆しています。 Levine, 2004 / Levine, 2006

このように、座ったままの運動は「騒音ゼロ」「省スペース」「ながらでOK」という、現代のライフスタイルにぴったりの三拍子が揃っています。特に、運動習慣がない方や、体力に自信がない方でも、無理なく始められるのが最大の魅力です。

専門家厳選!レベル別フォローアロング動画3選

ここからは、あなたが今日からすぐに始められる、座ったままできる有酸素運動の動画をレベル別に3つ厳選しました。すべて日本語の解説付きで、マンションでも安心の静音メニューです。まずは一番短い動画から試してみましょう!

1. 【超入門編】まずは2分!スキマ時間で心拍数を上げる

「運動する時間なんてない!」という方にこそ試してほしい、わずか2分間の超集中プログラムです。仕事の合間やCM中にサクッと行え、気分転換にも最適。短いながらも二の腕と腹筋にしっかりアプローチし、心拍数を上げることで血行を促進します。

  • こんな人におすすめ:運動初心者、とにかく時間がない方、運動のきっかけがほしい方
  • ポイント:動画の元気な掛け声に合わせて、楽しみながら大きく体を動かすこと!

2. 【基本編】しっかり8分!全身を動かす基本ルーティン

MELOS公認トレーナーが指導する、8分間の座ったまま有酸素運動です。足踏みや腕振り、体側のストレッチなど、全身をバランス良く動かす構成になっています。丁寧なフォーム解説付きなので、初心者でも正しい動きを学びながら安全に取り組めます。

  • こんな人におすすめ:運動習慣をつけたい方、正しいフォームを学びたい方
  • ポイント:一つ一つの動きを大きく、そして丁寧に行うことで、消費カロリーと運動効果が高まります。

3. 【挑戦編】たっぷり15分!脂肪燃焼を目指す本格ワークアウト

「どうせやるなら、しっかり汗をかきたい」という方向けの15分間の本格的な椅子トレーニングです。運動強度が高めの動きも含まれており、心拍数をしっかり上げて脂肪燃焼を促進します。達成感も大きく、運動に慣れてきた頃のステップアップに最適です。

  • こんな人におすすめ:運動に慣れてきた方、より高い脂肪燃焼効果を求める方
  • ポイント:きついと感じたら無理せず、自分のペースで休憩を挟みましょう。最後までやりきることが目標です!

ウォームアップとクールダウンの重要性

座ったままの運動とはいえ、急に体を動かすと筋肉を痛める原因になります。運動前後には、簡単なストレッチを取り入れ、怪我の予防と効果の最大化を図りましょう。

運動前のウォームアップ(約2分)

心拍数を少しずつ上げ、筋肉や関節を温めることで、体の準備を整えます。

  • 首のストレッチ:座ったまま首をゆっくり前後左右に倒し、ゆっくり回す。(各15秒)
  • 肩回し:両手を肩に置き、肘で大きな円を描くように前回し・後ろ回し。(各10回)
  • 足首回し:片足を少し浮かせ、足首を内外にゆっくり回す。(各10回)

運動後のクールダウン(約3分)

使った筋肉を優しく伸ばし、疲労回復を促します。リラックスして深い呼吸を意識しましょう。

  • 太もも裏のストレッチ:片足を前に伸ばし、かかとを床につけます。背筋を伸ばしたまま、ゆっくり上半身を前に倒す。(左右 各30秒)
  • お尻のストレッチ:片方の足首を反対の膝の上に乗せ、背筋を伸ばして上半身を前に倒す。(左右 各30秒)
  • 体側のストレッチ:片手を上げ、反対側にゆっくり体を倒して体側を伸ばす。(左右 各30秒)

より効果的なクールダウンや体のケアに興味がある方は、「一家に一台ほしい!ストレッチポールの魅力と正しい使い方!」も参考にしてみてください。

初心者が陥りがちな5つの間違い

せっかく運動を始めても、やり方が間違っていると効果が半減してしまいます。ここで、初心者がやってしまいがちな間違いと、その解決策を確認しておきましょう。

間違い1:呼吸を止めてしまう

きつい動きのときに、無意識に息を止めていませんか?血圧が上がり、体への負担が大きくなるだけでなく、筋肉に酸素が届かず運動効果も下がってしまいます。

解決策:「力を入れるときに息を吐き、緩めるときに吸う」を基本にしましょう。常に自然な呼吸を続けることを意識してください。

間違い2:速さばかりを追い求める

「回数をこなせば痩せる」と考え、とにかく速く動かしようとするのは逆効果。フォームが崩れ、狙った筋肉に効かせられず、関節を痛める原因にもなります。

解決策:一つ一つの動作を「ゆっくり、丁寧に」行いましょう。筋肉の収縮を意識しながら動かすことで、運動の質が格段に上がります。

間違い3:いきなり頑張りすぎる

初日から全種目を全力でやろうとすると、翌日の筋肉痛で挫折しがちです。「やらなきゃ」という気持ちがプレッシャーになり、続けるのが億劫になってしまいます。

解決策:まずは1日1種目、1分からでもOK。「物足りないな」と感じるくらいが、習慣化の第一歩としては最適です。

間違い4:水分補給を忘れる

座ったままの運動は汗をかきにくいため、水分補給を怠りがちです。しかし、体内ではしっかり水分が消費されており、脱水はパフォーマンスの低下や疲労感に直結します。

解決策:運動の前後、そして合間にも、こまめに水を飲む習慣をつけましょう。机の上に常にコップやボトルを置いておくのがおすすめです。

間違い5:体の声を聞かない

「今日はちょっと調子が悪いな」と感じても、計画通りにやろうと無理をしていませんか?痛みや強い疲労感は、体が発する重要なサインです。

解決策:痛みを感じたら、すぐに運動を中止しましょう。疲れている日は、回数を減らしたり、ストレッチ中心に切り替えたりと、柔軟に対応することが長く続ける秘訣です。

器具を使った運動バリエーション

動画で紹介した運動に慣れてきたら、身近なアイテムを使って少しだけ負荷を上げてみましょう。同じ動きでも、使う筋肉がより意識しやすくなり、トレーニング効果を高めることができます。

おすすめアイテム1:トレーニングチューブ(ミニバンド)

両膝にミニバンドを巻いて、膝を開閉する運動(シーテッド・クラムシェル)を行ってみましょう。普段は意識しづらいお尻の横の筋肉(中殿筋)を効果的に鍛えることができ、ヒップアップや歩行の安定に繋がります。

ポイント:背筋を伸ばし、反動を使わずにゆっくりと膝を開くことを意識しましょう。

おすすめアイテム2:軽いダンベル(またはペットボトル)

動画内の腕を振る動きや、アームカール(肘を曲げて力こぶを作る動き)の際に、500g〜1kg程度の軽いダンベルや水を入れたペットボトルを手に持ってみましょう。二の腕や肩の筋肉への刺激が増し、引き締め効果が期待できます。

ポイント:重すぎるとフォームが崩れる原因になります。まずは軽いものから始め、肘や肩に痛みが出ない重さを選びましょう。

おすすめアイテム3:タオル

一枚のタオルも立派なトレーニング器具になります。タオルの両端をしっかりと持ち、常に左右に引っ張りながら胸の前で腕を伸ばしたり、頭の上に上げ下げしたりする動きを試してください。胸や背中の筋肉が使われているのを感じられるはずです。

ポイント:タオルがたるまないように、常にピンと張った状態をキープすることが重要です。

1ヶ月間の実践プログラム

「どの運動を、どれくらいやればいいの?」という方のために、1ヶ月間のモデルプランをご用意しました。この通りに進めるだけで、無理なく運動習慣が身につきます。

耳で学ぶ:トレーニング頻度の科学

最適なトレーニングの頻度は?この曲を聴きながら、あなたのスケジュールを組み立ててみましょう。

1ヶ月間の運動スケジュール。週ごとにレベルアップし、週末は休息日。 初級 (1-2週) 中級 (3週) 上級 (4週) 2分動画 2分動画 2分動画 8分動画 8分動画 8分動画 15分動画 15分動画 15分動画 REST

ポイント:これはあくまでモデルプランです。あなたの体調やスケジュールに合わせて、自由に変更してください。「今日は疲れているな」と感じたら、休息日にする勇気も大切です。

運動を「続ける」ための習慣化戦略

どんなに素晴らしい運動も、続けなければ意味がありません。「三日坊主」は意志の弱さのせいではありません。続けるための「仕組み」を知らないだけなのです。ここでは、行動科学に基づいた戦略をご紹介します。

習慣化の鍵:行動モデル「B=MAP」

スタンフォード大学行動デザイン研究所のBJ・フォッグ氏が提唱する「B=MAP」モデルは、行動(Behavior)が、モチベーション(Motivation)・能力(Ability)・きっかけ(Prompt)の3要素が同時に満たされたときに起こる、と説明します。これを運動習慣に当てはめてみましょう。

1. 能力:とにかく簡単にする(Baby Steps)

「毎日30分やる!」といった高い目標は挫折のもと。まずは「テレビCMの間に1種目だけやる」「歯を磨きながらカーフレイズを10回やる」など、2分以内で終わる簡単なルールから始めましょう。ハードルを極限まで下げ、「これなら、どんなに疲れていてもできる」レベルにすることが、続けるための最大のコツです。

2. きっかけ:今ある習慣とセットにする(Habit Stacking)

新しい習慣を作る最も簡単な方法は、すでに毎日行っている習慣を「きっかけ(Prompt)」にすることです。「(既存の習慣)をしたら、(新しい運動)をする」というルールを作りましょう。
例:「朝のコーヒーを淹れている間に、アームサイクルをする」「夜のドラマが始まったら、ニーアップをする」

3. モチベーション:自分を褒める(Celebrate Small Wins)

行動の直後に「できた!」というポジティブな感情を持つと、脳は「これは良いことだ」と認識し、次もその行動を繰り返したくなります。運動が終わったら、心の中でガッツポーズをしたり、「よくやった!」と自分を褒めたり、好きな音楽を聴いたりするなど、小さなご褒美を用意しましょう。この快感がモチベーションを維持してくれます。

耳で学ぶ:ダイエットの心構え

つい数字ばかり気にして一喜一憂していませんか?結果を出すために本当に大切なことを、この曲が教えてくれます。

運動効果を最大化する相乗効果

運動の効果を最大限に引き出すためには、運動以外の要素、特に「栄養」と「睡眠」が非常に重要です。この2つを意識することで、あなたの努力は何倍もの成果となって返ってきます。

栄養:体を作る材料を正しく補給する

運動は筋肉に微細なダメージを与え、それを修復する過程で体は強くなります。その修復作業に不可欠なのが、タンパク質です。また、体を動かすエネルギー源として、良質な炭水化物も必要です。

耳で学ぶ:栄養の基本

運動効果を高める食事とは?この2曲で、タンパク質と炭水化物の重要性を楽しくインプットしましょう。

  • タンパク質を意識する:毎食、手のひらサイズのタンパク質(肉、魚、卵、大豆製品など)を摂ることを目指しましょう。
  • 賢く炭水化物を摂る:白米やパンを、玄米や全粒粉パン、オートミールなどに置き換えるだけで、血糖値の急上昇を防ぎ、腹持ちも良くなります。
  • 水分補給は忘れずに:1日1.5〜2リットルを目安に、こまめに水を飲みましょう。代謝を円滑にし、老廃物の排出を助けます。

栄養バランスの基本であるPFCバランスについては「PFCバランスってなに?「なんとなく健康になりたい人」のための、ゆる栄養学ガイド」で、食事のタイミングに興味がある方は「16時間ダイエットは本当に痩せる?やり方・食べ方・筋トレ…【女性向け】」の記事もおすすめです。

睡眠:最高の回復ツール

睡眠中には、筋肉の修復や成長を促す「成長ホルモン」が最も多く分泌されます。睡眠不足は、このホルモンの分泌を妨げ、せっかくの運動効果を台無しにしてしまう可能性があります。

  • 7時間以上の睡眠を目指す:質と量の両方を確保することが理想です。
  • 就寝前のスマホは避ける:ブルーライトは睡眠の質を低下させます。就寝1時間前からは、読書やストレッチなどリラックスできる時間にしましょう。

アクティブな仕事環境の作り方

運動を「特別なイベント」にするのではなく、「日常の一部」にしてしまうのが習慣化の最終目標です。仕事環境を少し工夫するだけで、無意識のうちに活動量を増やすことができます。

  • ポモドーロ・テクニックの活用:「25分集中して5分休憩」のサイクルを繰り返す時間管理術です。この5分休憩のたびに、この記事で紹介した運動を1種目行うルールにしてみましょう。

    こまめに立つことの重要性 加速度計を用いた研究で、座位時間を頻繁に中断する人ほど、ウエスト周りや血糖値などの代謝リスクが低いことが示されています。 出典: Healy et al., 2008

  • スタンディングデスクの導入:立って仕事をすることで、座っているときの約1.5倍のカロリーを消費します。高価なものを買わなくても、机の上に台を置いて高さを出すだけでも実践できます。

    立位 vs. 座位のエネルギー消費 複数の研究を統合した分析によると、立位は座位よりエネルギー消費が有意に高いものの、その差は中程度であると報告されています。長時間の「立ちっぱなし」が最善とは限らない点も指摘されています。 出典: Saari et al., 2018

  • 意識的に離席する:電話は立ってする、コピー機は遠い方のものを使う、トイレは別の階に行くなど、少しでも歩く機会を増やす工夫をしてみましょう。

    厚生労働省の指針 (2023年改定) 最新のガイドラインでは、長時間の座位行動は健康リスクと関連があるとし、30分ごとに立ち上がるといった中断を推奨しています。 出典: 身体活動・運動の基準・指針

今日から、始めてみませんか?

ほんの少しの意識と工夫で、あなたの日常は変えられます。
まずは一番簡単な「2分動画」から試してみましょう!

レベル別動画をもう一度チェック

よくある質問 (FAQ)

本当に痩せますか?効果はありますか?

はい、継続することで効果は期待できます。座ったままの運動は、ウォーキングなどと同程度のカロリーを消費します。大切なのは、短期間で劇的な変化を求めるのではなく、日常生活の中に運動を取り入れ、総活動量を増やすことです。これにより基礎代謝が上がり、痩せやすく太りにくい体質へと変わっていきます。食事改善と組み合わせることで、より効果を実感しやすくなります。

1日どれくらいやればいいですか?

まずは1日合計10分を目標に始めてみましょう。一度に10分ではなく、「朝に5分、午後に5分」のように、こま切れでも全く問題ありません。米国の著名な研究者ジェームズ・A・レヴィン博士も「NEAT(非運動性活動熱産生)」の重要性を説いており、こうした細切れの運動が健康に大きな影響を与えると報告しています。慣れてきたら、徐々に時間を延ばしていくのが理想です。

どれくらい続ければ効果が出ますか?

効果の感じ方には個人差がありますが、多くの方が2週間〜1ヶ月で「体が軽くなった」「むくみが改善した」といった変化を感じ始めます。体重などの数値的な変化は、3ヶ月程度を一つの目安として、気長に続けることが大切です。まずは見た目や体調の変化に注目し、モチベーションを維持しましょう。

腰痛持ちでもできますか?

多くの種目は腰への負担が少ないですが、注意は必要です。特に腹筋系の運動(ニーアップなど)では、背もたれのある椅子を使い、背筋をまっすぐに保つことを意識してください。少しでも痛みや違和感を感じた場合は、すぐに運動を中止し、無理のない範囲で行える種目を選びましょう。不安な場合は、かかりつけの医師や理学療法士に相談することをお勧めします。

どんな椅子を使えばいいですか?

安定していて、座ったときに膝が90度に曲がる高さの椅子が理想です。キャスター付きのオフィスチェアの場合は、必ずキャスターをロックするか、動かないように固定してから行ってください。バランスボールを椅子代わりにするのも、体幹を鍛える上で非常に効果的ですが、慣れるまでは転倒に注意が必要です。

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まとめ:今日から始める新しい習慣

この記事では、騒音を気にせず座ったままできる有酸素運動の動画と、それを続けるための習慣化のコツ、そして効果を最大化するための知識まで、網羅的にご紹介しました。

  1. 「座りっぱなし」は想像以上の健康リスク。意識的に体を動かすことが現代人には不可欠。
  2. 静音有酸素運動は最高の解決策。騒音・場所・時間の制約をクリアし、「NEAT」を増やせる。
  3. まずは簡単な動画から。2分間の動画などを、無理なく楽しむことから始める。
  4. 続ける秘訣は「仕組み化」。小さく始め、既存の習慣とセットにし、自分を褒める。
  5. 運動・栄養・睡眠は三位一体。バランスの取れた生活が、最速で結果を出す近道。

大切なのは、完璧を目指さないことです。1日2分でも、昨日より少しでも動けた自分を褒めてあげてください。その小さな一歩の積み重ねが、1ヶ月後、1年後のあなたの健康を大きく変えていきます。

さあ、画面を閉じたら、早速試してみましょう!

監修者 日原裕太トレーナーの顔写真

この記事の監修者

日原 裕太

cortisグループ代表 / NSCA-CPT認定パーソナルトレーナー

YMCAスポーツ専門学校・武蔵野大学(心理学)を卒業。自身のジム「cortis」を運営する傍ら、横浜YMCAスポーツ専門学校や神奈川県立座間総合高校で非常勤講師として動作分析や運動処方を教える。運動・栄養・心理学を統合し、行動変容を促す指導が専門。多数の書籍出版も手掛ける。

保有資格・実績

  • NSCA-CPT 認定パーソナルトレーナー
  • 横浜YMCAスポーツ専門学校 非常勤講師
  • 神奈川県立座間総合高校 非常勤講師
  • 著書『ストレスに強くなる筋トレ術』ほか多数
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