追記:この記事をもとにしたまとめ楽曲を公開中です。
※本記事は、cortisパーソナルトレーニングジム代表・日原裕太が、
トレーナー育成・解剖学教育・整体指導の現場で得た知見をもとに執筆しています。
スポーツ専門学校での講義や、累計300冊以上の出版経験を活かし、
“身体と健康の本質”をわかりやすくお伝えします。
この記事は、
- なぜ「目の疲れ」が肩こりや頭痛とつながるのか
- 眼精疲労の意外な原因として「姿勢の乱れ」が関係している理由
- 自宅でできる目・首・背中のセルフケアと呼吸法
について、解剖学的な視点から丁寧に解説していきます。

目がしょぼしょぼする…
もしかして、姿勢が原因かも?
目薬じゃ治らない…どうすれば?
目の奥にある“筋肉”のケアがポイントです!

姿勢の乱れは、目の筋肉や自律神経にも影響します。
cortisでは、ジムでのトレーニングだけでなく、
目・首・背中を連動させた“眼精疲労ケア”の指導も行っています。
💡「目の疲れがなかなか取れない…」そんな方へ
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目が疲れるのは“目”だけのせいじゃない?
「目が疲れた」「しょぼしょぼする」と感じたとき、多くの人は“目そのもの”の酷使を疑います。
しかし、実際には姿勢の乱れや体の使い方が原因となっているケースも少なくありません。
例えば、長時間パソコンやスマートフォンを使っていると、目の筋肉(毛様体筋)だけでなく、首や肩の筋肉も持続的に緊張します。この緊張が血流を滞らせることで、目の周辺にも十分な酸素や栄養が届かず、疲労感やかすみの原因になると考えられています。
“Digital eye strain (DES), also known as computer vision syndrome, encompasses a range of ocular and visual symptoms, and estimates suggest its prevalence may be 50% or more among computer users.”
「デジタル眼精疲労(DES)、別名コンピュータービジョン症候群は、さまざまな眼症状や視覚的症状を含む状態であり、推定ではパソコン使用者の50%以上に起こっているとされています。」
※参考文献:Sheppard AL, Wolffsohn JS.
Digital eye strain: prevalence, measurement and amelioration
BMJ Open Ophthalmol. 2018;3(1):e000146.
姿勢や筋肉の緊張が目に与える影響とは?
長時間のデスクワークやスマートフォン操作によって、首・肩・背中の筋肉が硬直した状態が続くと、目の疲れにも影響が出ることがあります。
特に注目されているのが「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」と呼ばれる首の奥の筋肉です。この筋肉群は、眼球の動きや視線の安定と関係しているといわれており、ここに過度な緊張が加わると、眼精疲労や視界のぼやけにつながる可能性があると報告されています。
“Myofascial trigger points in the suboccipital muscles are involved in chronic tension-type headaches and can influence oculomotor control.”
「後頭下筋群の筋膜トリガーポイントは、慢性緊張型頭痛に関与しており、眼球運動の制御にも影響を及ぼす可能性があります。」
※参考文献:Fernández-de-Las-Peñas C, Cuadrado ML, et al.
The involvement of the suboccipital muscles in chronic tension-type headache
Current Pain and Headache Reports. 2007.
このように、「目が疲れる=目だけの問題」と決めつけず、身体全体の連動性に注目することが、根本的な改善への第一歩となるかもしれません。

首の奥の筋肉が、目の使いすぎにも関係あるなんてびっくり!
“目の疲れ”は、姿勢からもチェックしてみてね!

自律神経と眼精疲労の意外な関係
ストレスを感じたときに、目の奥がズーンと重くなるような感覚を覚えたことはありませんか?
実はそれ、自律神経の乱れが関係している可能性があります。
自律神経は、涙の分泌・まばたきの頻度・目の血流などに関わっており、ストレスや緊張状態が続くと交感神経が優位になり、目の乾燥や疲労感が現れやすくなるといわれています。
“The subjective symptoms of dry eye have been associated with increased psychological stress and decreased parasympathetic activity.”
「ドライアイの主観的な症状は、心理的ストレスの増加と副交感神経活動の低下と関連していることが示されています。」
※参考文献:Patel S, Henderson R, Bradley L.
Effect of stress on dry eye symptoms and tear production
Clinical and Experimental Optometry. 2021;104(5):546–552.
さらに、呼吸が浅くなることも自律神経の乱れを招く要因の一つです。
胸や背中がこわばって呼吸が浅くなると、副交感神経が働きにくくなり、全身の緊張状態が続きます。
結果として、目の回復力も低下してしまう恐れがあります。

深呼吸でリラックスするだけでも、目の疲れがちょっと楽になることもあるよ!
“呼吸の質”って意外とあなどれないね。

もしかして、眼精疲労?セルフチェックで確認!
目の疲れは、単なる“使いすぎ”と思われがちですが、目だけでなく全身にサインが出ていることもあります。
そこで、ここでは眼精疲労が疑われる代表的な症状を、目と体の両面から整理してみましょう。
1つでも当てはまる場合、生活習慣や姿勢の見直しを検討するタイミングかもしれません。
【目の症状】かすみ・重だるさ・乾燥感など
以下のような症状は、眼精疲労のサインとして報告されています。
- 目がかすむ
- 目が乾く(ドライアイ傾向)
- 目の奥が重い・痛い
- ピントが合いにくい
- まばたきの回数が減った気がする
“Reduced blink rate and increased screen time are associated with ocular surface symptoms.”
「まばたきの回数の減少や画面の注視時間の増加は、眼の表面の症状と関連していることが報告されています。」
※参考文献:Portello JK, et al.
Computer-related visual symptoms in office workers
Optometry and Vision Science. 2012.

瞬きが減ると、目の表面が乾きやすくなっちゃうんだって!
画面に集中しすぎて、目が“無防備”になってるかも…!
【体の症状】肩こり・頭痛・めまいも要注意
眼精疲労が進行すると、目だけでなく全身にも不調が波及するケースがあります。
- 慢性的な肩こり・首こり
- 締めつけられるような頭痛
- めまいやふらつき
- 倦怠感、吐き気、集中力の低下
これらは、姿勢の崩れ・筋肉の緊張・自律神経の乱れが複合的に影響している可能性があるため、「目の症状+体の症状」が同時に出ている場合は注意が必要です。

“肩こり”が“目の疲れ”の原因になってることもあるんだって。
目と体って、思った以上につながってるんだね!
原因は人それぞれ!眼精疲労を引き起こす4つの要因
眼精疲労と一口にいっても、その背景には複数の原因が絡んでいることが多いとされています。
単に「目を使いすぎたから」ではなく、環境・身体・メンタル面など、さまざまな要因が複雑に影響しているのです。
ここでは、代表的な4つの要因を整理してご紹介します。
原因①:目の病気やドライアイが隠れている
まず注意すべきは、目そのものに異常があるケースです。
たとえば、ドライアイ・白内障・緑内障・屈折異常(近視・遠視・乱視)などの眼科的な疾患があると、ピント調節や視界の安定性が損なわれ、慢性的な疲労感を引き起こすことがあります。
“Dry eye disease significantly reduces quality of life and may present with symptoms such as burning, itching, and visual fatigue.”
「ドライアイ疾患は生活の質を大きく下げ、灼熱感・かゆみ・視覚疲労などの症状を呈することがあります。」
※参考文献:Stapleton F, et al.
TFOS DEWS II Epidemiology Report
Ocular Surface. 2017;15(3):334–365.

“ただの疲れ目”だと思ってたら、実はドライアイってこともあるから注意してね!
気になる人は眼科でのチェックもおすすめだよ!
原因②:メガネ・コンタクトの度が合っていない
視力矯正ツールが合っていないと、無意識にピント調整をしようと目の筋肉が過剰に働いてしまいます。
この状態が続くことで、目の奥が重く感じたり、ぼやけたりする原因になることがあります。
特に「左右差がある」「近くを見るのがつらい」と感じる場合は、早めの再調整が推奨されています。
“Uncorrected refractive error is a common cause of visual fatigue and eye strain during near work.”
「矯正されていない屈折異常は、近業作業中の視覚疲労や眼精疲労の一般的な原因です。」
※参考文献:Rosenfield M.
Computer vision syndrome: a review of ocular causes and potential treatments
Ophthalmic and Physiological Optics. 2016.

メガネ、なんとなくそのまま使ってない?
度数が合わないだけで、目ってけっこう疲れちゃうんだよ〜!
原因③:猫背・巻き肩などの姿勢の乱れ
長時間のうつむき姿勢や背中を丸めた状態は、視線の固定を保つ首や後頭部の筋肉に余分な緊張を生み出します。
この緊張が、眼球運動やピント調整機能の低下を引き起こす可能性があるとする研究もあります。
“Forward head posture is associated with ocular accommodation and neck pain, which may contribute to visual fatigue.”
「頭部前方位姿勢は、ピント調整機能や首の痛みに関係しており、視覚的疲労に寄与する可能性があります。」
※参考文献:Quek J, et al.
Effect of cervical spine posture on visual accommodation
Archives of Physical Medicine and Rehabilitation. 2014.

スマホを見てると、つい首が前に出ちゃうよね…。
その姿勢、目にもじわじわ影響してるかも!
原因④:ストレスによる自律神経の乱れ
精神的ストレスや過労が続くと、自律神経のバランスが崩れ、交感神経優位な状態になります。
これにより、涙の分泌量が減ったり、血流が悪くなったりと、目の回復力が低下してしまう可能性があります。
“Psychological stress is a contributing factor in dry eye symptoms and can modulate autonomic nervous system activity.”
「心理的ストレスはドライアイ症状に寄与する要因であり、自律神経活動を変調させることがあります。」
※参考文献:Liu Y, et al.
Impact of stress on dry eye disease
Journal of Behavioral Medicine. 2018.

ストレスがたまると、目も“休まらない”状態になるんだね…。
気分転換、大事だよ!
今日からできる!眼精疲労セルフケア3選
眼精疲労のケアには、専門的な治療だけでなく、日常のちょっとしたセルフケアも大切です。
ここでは、ジムのトレーナー視点からもおすすめできる、「今日から自宅でできる簡単なケア」を3つご紹介します。
① 後頭部のマッサージで目の奥をほぐす
「目が疲れる…」というと、目そのものをケアしがちですが、実は首の奥にある「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」が深く関わっています。
この筋肉は、視線の安定や眼球の動きに関係しており、長時間のデスクワークやスマホ操作で硬くなりがちです。
後頭部に両手を当てて、首の付け根をゆっくり円を描くようにほぐすだけでも、目の奥の重だるさが緩和されやすくなると言われています。
無理に力を加えず、1〜2分程度のやさしい刺激から始めてみましょう。

“目の疲れ”には“首の奥”がカギかも!?
強く押しすぎないように、やさしくね〜!
参考動画はコチラ
② 胸郭ストレッチで姿勢をリセット
姿勢の崩れ──特に猫背や巻き肩──は、首まわりや目に余計な負担をかけやすくなります。
そんなときに有効なのが、胸を開くストレッチです。
両手を後ろで組んで胸を開くように伸ばしたり、背骨を軽く反らすような動作を加えることで、肋骨まわりや呼吸筋の動きがスムーズになり、浅くなっていた呼吸が整ってきます。
姿勢と呼吸が整えば、首や目の緊張も自然とほぐれていきます。

姿勢を変えるだけで、呼吸も楽になって気分もスッキリ!
“猫背”が続いてるな〜って人は、ぜひやってみて!
参考動画はこちら
③ 深呼吸で副交感神経を優位にしよう
ストレスや集中状態が続くと、交感神経が優位になり、目の回復力も下がりがちになります。
そんなときは、深呼吸を使って“リラックスモード”に切り替えることが効果的です。
ポイントは、「吐く時間を長めに」意識すること。
たとえば「4秒吸って、6秒吐く」だけでも、自律神経が安定しやすくなります。
寝る前や目がしょぼしょぼしてきたときなど、日常のすきま時間に取り入れてみましょう。

“ゆっくり吐く”だけで、体と目がちょっと休まるんだよ♪
ながら呼吸でもOKだから、気軽にやってみてね〜

cortisジムは“姿勢×視力ケア”もサポートしています
cortisでは、単に筋トレを提供するだけでなく、姿勢と視力・眼精疲労の関係性にも着目したサポートを行っています。
現在は、横浜・保土ヶ谷本店のほか、ダブルネーム出店という形で視力ケアサロン「miel-labo(ミエルラボ)」様の運営サポートも行っています。
▶︎ miel-labo公式サイトはこちら
姿勢評価と筋肉バランスの調整
猫背・巻き肩・ストレートネックなどの姿勢不良が、首や後頭部の緊張→眼精疲労につながるケースは少なくありません。
cortisジムでは、姿勢の歪みを数値化して可視化する評価法と、背骨まわり・肩甲骨・首の筋肉バランスの調整を行い、根本からの改善を目指します。
首・肩・目の連動を意識したエクササイズ指導
目の疲れは、筋肉の連動性の乱れによっても起こります。
例えば、呼吸が浅い・首が前に出ている・肩が内巻きになっている──
こうした姿勢が積み重なると、後頭部や眼球まわりの筋緊張が高まり、疲れが慢性化していくことも。
cortisでは、正しい呼吸法・姿勢改善・視線の安定性を支える筋肉の使い方までトータルにサポートしています。

“姿勢と目の疲れ”って、実は深〜くつながってるんだよ!
miel-laboさんとも連携して、あなたの視界をクリアにするお手伝いをしてるよ✨
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