
ねえ日原トレーナー、“ダイエット中は夜サラダだけ”ってよく聞くけど…それってやっぱり正しいの?

うーん、それがね、実は“食べないダイエット”って一時的には痩せても、筋肉を減らして代謝が落ちちゃうから、結果的に太りやすい体になっちゃうんだよ。

ええっ、じゃあ私、おなかペコペコで頑張ってたのに逆効果だったの⁉

そうなんだ。でも大丈夫。“しっかり食べながら痩せる”方法があるから。今回は現役の調理師監修で、1日3食、PFCバランスを考えたダイエットメニューを紹介するよ。食材の選び方や、調理の工夫もしっかり解説するから、ぜひ読んでみてね。
この記事で分かること
- 「食べないダイエット」がなぜ逆効果なのか、その理由とリスク
- PFCバランスを意識した、朝・昼・夜のおすすめダイエットメニュー
- 調理法と食材選びの工夫で、無理なく続けられる健康的な食事習慣
食べてないのに痩せない、はもうやめよう

「朝はコーヒーだけ、夜はサラダだけにしているのに、なぜか体重が減らない…」
そんな声を、パーソナルジムの現場でもよく耳にします。
実はこの“食べない系ダイエット”は、体重は一時的に減っても、体脂肪ではなく筋肉が減っていることが多いのです。
筋肉が落ちれば基礎代謝も下がり、かえって“痩せにくく・太りやすい”体質に変わってしまいます。
本当に目指すべきは、「食べながら、代謝を高めて、脂肪を燃やせる体」。
そのためには、ただカロリーを抑えるのではなく、PFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物の割合)を整えた食事が大切です。
なぜ「食べないと痩せない」のか?そのメカニズム
「食べなければ痩せる」と思って、朝食を抜いたり、夜はサラダだけにしたりと、極端な食事制限をしていませんか?たしかに、最初のうちは体重が減ることもあります。しかし、それは脂肪が落ちたのではなく、筋肉や水分が失われただけのケースが多いのです。
体は、食事からのエネルギーが不足すると、生きるために必要なエネルギーを筋肉から補おうとします。
筋肉は、安静にしているだけでもカロリーを消費してくれる“代謝の源”ですが、その筋肉が減ってしまえば、基礎代謝も落ち、痩せにくく太りやすい体になってしまいます。
この状態では、脂肪もなかなか燃焼されず、むしろ体に溜め込もうとする働きが強まります。その結果、以前より少ない量の食事でも体重が増えやすくなり、リバウンドのリスクも高まるのです。

「食べない=痩せる」は一時的な現象であり、長期的には代謝を低下させ、体の機能を乱し、結果的に“太りやすく痩せにくい体”をつくってしまう危険な方法なのです。
「食べながら痩せる」には、PFCバランスがカギ
「食べたら太る」と思って、なるべく食事を減らしていませんか?
でも実は、ちゃんと食べたほうが、体は痩せやすくなるんです。
そのカギになるのが、「PFCバランス」という考え方。
PFCとは、食事に含まれる3つの大切な栄養素のことです。
● P:たんぱく質(Protein)
体の筋肉や肌、髪、爪などをつくる材料になります。
- 多く含まれる食材:鶏むね肉、卵、大豆製品(納豆・豆腐)、魚、ヨーグルトなど
● F:脂質(Fat)
「脂」と聞くと太りそうに感じますが、体に必要な栄養素のひとつ。
特に、ホルモンの材料になったり、体を温めたりする働きがあります。
- 良い脂の例:オリーブオイル、アボカド、ナッツ、青魚(サバ・イワシ)など
● C:炭水化物(Carbohydrate)
体を動かすためのエネルギー源。脳や筋肉のガソリンになります。
炭水化物を抜きすぎると、疲れやすくなったり、筋肉が落ちてしまったりします。
いい炭水化物の例:玄米、雑穀ごはん、全粒粉パン、さつまいも、オートミールなど
バランスよく食べる=代謝が上がる
3つの栄養素(P=たんぱく質、F=脂質、C=炭水化物)をバランスよくとることで、基礎代謝(何もしていなくても消費されるカロリー)が落ちにくくなり、脂肪が燃えやすい体へと整っていきます。
「でも、実際どれくらい食べたらいいの?」と思った方は、まずは以下のようなイメージで考えてみましょう。
● 主食(ごはん・パン・麺などの炭水化物)
- 目安量:手のひら1枚分=約120〜150g(白ごはん1膳、食パン6枚切り1枚など)
- 体を動かすエネルギー源として重要。糖質を極端に減らすと疲れやすくなるので、適度に摂ることがポイントです。
● 主菜(肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質)
- 目安量:手のひら1枚分=約100〜120g(鶏むね肉、焼き魚、豆腐1/2丁など)
- 筋肉を維持して代謝を支えるために欠かせない栄養素。食事ごとに必ず取り入れましょう。
● 副菜(野菜・きのこ・海藻など)
- 目安量:両手いっぱい分=生野菜で約120g、加熱後で約70〜100g
- ビタミンやミネラル、食物繊維を補う役割。腸内環境の改善や、代謝のサポートにもつながります。
朝食編:代謝を“オン”にする最強バランス朝ごはん

朝のスイッチはたんぱく質+糖質でONにする
寝ている間、身体は“断食状態”。
特に大事なのが糖質とたんぱく質の組み合わせ。脂質は控えめにしておくのが◎。
レシピ:オートミールチキン粥セット
🍽メニュー内容
- オートミール30g
- サラダチキンほぐし 50g
- 卵 1個
- 小ねぎ・しょうが・ごま(トッピング)
- だし+水で煮込むだけ
PFCバランス(推定)
- P:22g
- F:8g
- C:28g
- カロリー:約320kcal
✔ ポイント
- 食物繊維と良質な糖質で血糖値が安定
- 卵でコクとビタミンをプラス
- 時間がないときは、材料を耐熱容器でチンでもOK

昼食編:活動エネルギーを支える“主役ごはん”

昼こそ、バランスよく“食べるべき”
午後の活動量を支えるのが昼食。
このタイミングでしっかり糖質・たんぱく質・ビタミンを摂らないと、午後に集中力が切れる・間食が増えるという最悪ルートへ突入します。
レシピ:鶏むね肉の豆腐つくね+もち麦ごはん
🍽メニュー内容
- 鶏むねミンチ 100g
- 絹豆腐 50g
- おろししょうが・片栗粉・ねぎ(つなぎ)
- もち麦入りごはん 120g
- 蒸し野菜(にんじん、ブロッコリー、れんこんなど)
PFCバランス(推定)
- P:30g
- F:9g
- C:40g
- カロリー:約500kcal
✔ ポイント
- 豆腐でしっとり+大豆由来のイソフラボンも摂取
- もち麦で食物繊維・血糖値コントロール
- 蒸し野菜でかさ増し&ビタミン補給も完璧
夕食編:脂肪になりにくい“お休み前の回復メニュー”

夜は“脂肪になりにくい栄養”を意識せよ
夜は活動量が減るぶん、エネルギー過多=脂肪化リスク大。
でも抜くと筋肉が削られるので、選び方が超重要。
レシピ:白身魚の香味蒸し+おかずスープ
🍽メニュー内容
- たら or 鯛の切り身 100g
- ねぎ・しょうが・しそで香味だれ蒸し
- わかめときのこのスープ(豆腐・えのき・小松菜)
- 雑穀米 80g(調整可)
PFCバランス(推定)
- P:25g
- F:7g
- C:30g
- カロリー:約420kcal
✔ ポイント
- 魚の脂は良質な不飽和脂肪酸(DHA・EPA)
- スープで満腹感+水分補給+食べ過ぎ防止
- しょうが・ねぎで体を温めて代謝UP効果もあり

まとめ:食べる=太るじゃない。食べ方が全て
今回のメニューはすべて**“しっかり食べて痩せる”ための設計**になっています。
- P=たんぱく質:筋肉維持&代謝アップ
- F=脂質:抑えすぎず、必要な分だけ
- C=炭水化物:選び方で血糖値と脂肪化を制御
「食事制限=我慢」ではなく、「選ぶ力と習慣が結果を作る」という視点が重要。
調理師のプロ目線でレシピ設計されたこの内容、ダイエットの「保存版」としてぜひ活用してください。
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